相手に署名してもらうために書類を送る方法
自分で署名することと、相手に署名してもらうことは別の課題です。一回限りの用件なら、PDFをメールで送って署名済みの版を返してもらう方法で十分ですし、費用もかかりません。誰がいつ署名したかを示す必要があるなら、同意と時刻を記録する署名リンクのほうが適しています。
最終確認日:2026年8月27日
無料で済ませる場合の3ステップ
- 01
先に自分が署名する
無料の署名ツールでPDFを開き、自分の署名と日付を入れて保存します。自分側の署名が入った書類を送れば、何を返してほしいのかが説明なしで伝わります。
- 02
依頼内容を明確にして送る
署名済みPDFを添付し、何をいつまでに必要としているかを一行で書きます。ブラウザで署名できる場所も併せて伝えてください。多くの人が止まるのは判断ではなくプリンターの前です。
- 03
返ってきた版を保管する
返信をそのまま保存します。メールのスレッドには時刻と送信元アドレスが残ります。形式ばらない合意では、そのスレッドが記録そのものになります。
メールでは残らないもの
メールのスレッドが示すのは、ファイルが一方の受信箱から他方へ移動したという事実だけです。誰がキーボードの前にいたか、署名した人が最終版を見ていたか、手元の複製が署名された当の版かどうかは示せません。友人に車を貸すときの覚書なら十分ですが、履行を求める可能性のある取引先との契約では心もとない水準です。
もう一つの弱点は版のずれです。PDFが添付として行き来し始めると、わずかに異なる複製が二つ流通していても誰も気づきません。片方にしか存在しない条項が引用された時点で、ようやく発覚します。
署名リンクが必要になる場面
署名依頼の機能では、添付ファイルではなく有効期限つきのリンクを相手に送ります。相手は書類を開き、電子的に署名することへ明示的に同意したうえで署名します。署名はサーバー側で適用されるため、署名者の端末が書類の内容を書き換えることはできません。完了後、当事者全員に完了証明書がメールで届きます。時刻、署名者のメールアドレス、IPアドレス、書類のSHA-256ハッシュ値が記載されます。
金額が争いになり得る規模のとき、同じ書類に複数人が署名するとき、税理士や保険会社など第三者に経緯を示す必要があるとき。この機能は有料プランに含まれ、書類は受信箱ではなく、追記しかできない監査ログを備えた暗号化された保管領域に置かれます。
どちらを選ぶか
相手が信頼できる間柄で、書類が短く、現実的に紛争にはならない見込みなら、メールで構いません。実際の商取引の契約で、署名者が3名以上いる場合や、金額から見て争いが起きうる場合は署名リンクを使ってください。
率直に言えば、それぞれ代償があります。メールは無料ですぐ送れますが、手元に残るのはPDFとスレッドだけです。リンクは費用がかかり、相手にも手順を踏んでもらうことになりますが、自分の受信箱の外でも通用する記録が残ります。
よくある質問
- 無料で署名を依頼できますか。
- できます。PDFをメールで送り、署名済みの版を返してもらう方法です。相手はアカウントなしで、ブラウザから無料で署名できます。得られないのは、記録された同意の工程、時刻の記録、完了証明書です。そこが無料の方法と署名依頼機能との境目になります。
- 相手に署名してもらうにはアカウントが必要ですか。
- メールで送る場合は不要です。相手はブラウザの無料ツールでPDFを開き、署名済みの版を返信します。署名リンクの場合もリンクを開いてその場で署名するだけで、登録は不要です。プランが必要なのは依頼を送る側だけです。
- 同じ書類に複数人が署名できますか。
- メールでも可能ですが煩雑になります。各署名者が前の人の返した版に順番に署名しなければならず、そうでなければ版を統合する作業が発生します。署名リンクは同一の書類に対する複数署名者を扱い、完了時に全員へ同じ完了証明書を送ります。
- 完了証明書には何が記載されますか。
- 各署名の時刻、署名者のメールアドレス、署名時のIPアドレス、そして書類のSHA-256ハッシュ値です。ハッシュ値があることで、手元のファイルが署名された当の版であって、保存し直された複製ではないことを後から示せます。